池の上陽水
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DISCOGRAPHY : 未収録作品2

未収録作品2

Blog「鶏山ゴム メルヘンの丸焼き」・YouTube音源より
トラベシア(YouTubeより)
五月の唄(Blogより「五月の唄」
シーサイドカレー(Blogより「12月の唄」

トラベシア

 詞・Fernando Brant/曲・Milton Nascimento(1967年) 訳詞・橿渕哲郎(1978年)

前原孝紀(ag.)/池の上陽水(vo.) 2010年5月3日録音
トラベシア
 
遥か 遠い国の夢は 幻か
憧れ ひきつれて 船出する
潮の満ちた 海に長い橋をかけたら
もうすぐ コルコバード 辿りつける
 
優しく あふれる太陽に
何もかにもが 恵みを受けて
風が撒き散らす ヴァニラの香り
僕の求めた 幸福の国
 
熱い汗のしみついた 黒い大地
“溜息”つきながら 歌っている
それは 僕の心の鼓動と一緒さ
悩みなど ファベラードは 背を向けてる
 
歓び つかめた その日から
雄々しく育った 樹に登り
嵐が残した 雲のかけら
僕は集めて 胸に抱く
 
遥か 遠い国の夢は 幻か
憧れ ひきつれて 船出する
潮の満ちた 海に長い橋をかけたら
もうすぐ コルコバード 辿りつける
 
© MOONRIDERS 1978
2010年5月3日 YouTube アップロード

五月の唄

 詞 池の上陽水
五月の唄
 
木蓮 ジャスミン 定家葛
 
本当は桜が嫌いだった
本当はあなたが嫌いだった
 
まさか四月が来ちゃって
薫る風まで吹いちゃって
 
やっとやって来た五月
君が産まれた五月
 
相撲観戦に来たついでの
アイルランドの妖精が
あの子の木綿のスカートを舞い上げる
 
本当は休日が嫌いだった
本当はクリスマスが嫌いだった
 
そしてやって来た五月
君と恋をした五月
 
写経体験に来たついでの
ポリネシアの霊媒師が
あの子のスピーチをしゃべり過ぎにする
 
木蓮 ジャスミン 定家葛
思いっきり匂いを吸い込んで
猫を抱いて三回撫でて
 
そしたら行くよ
月の見えないところへ
そしたら行くよ
眠りだらけの国へ
 
彼がろうそくを吹き消す頃
僕のろうそくは燃え尽きる
 
 
ミルクの嫌いなおチビさん
僕を許さなくてもいいから
 
元気でいてね
元気でいて
 
元気でいてね
元気でいて
 
© ikenoue yousui 2010
2010年5月26日 Blog アップロード/原文には2010.5.27の日付が最後についています。文字通りの遺作になります。

シーサイドカレー

 詞 池の上陽水
シーサイドカレー
 
生まれ付きの赤毛
真っ白な肌
ノーメイクだなんて今日まで知らなかった
 
きっと裸もきれいなんだろうな
僕には拝めるはずもないけど
 
車酔いするからって
犬みたいに窓から首出して
せっかくのドライブなのに 君の顔がよく見えない
 
風になびく赤毛
耳たぶのリングが反射して僕の目を襲う
急に左に寄って 脅かしてやろうか
 
やっと着いたってそんなにホッとしなくても
知ってたら電車で来たのに
海なんか大嫌いだし
 
出会った頃から思っていた
君は人魚みたい
月や波を操ったり 貝が集まったりするのかな
 
麦わら帽子が邪魔をして 君の顔がよく見れない
 
波打ち際 ちょっと裸足になっただけで
サンダルぶら下げ 君はすぐ車に戻った。
しきりに日焼けを気にしてる
 
海にするんじゃなかった
僕だって大嫌いだし
 
シーフードカレー食べたら急に元気になって
帰り道はリクエストばっかり
ミルトンナシメントで体を丸め君は眠った
 
せっかく車借りたのに 君の顔が良く見えない
 
© ikenoue yousui 2008
2008年12月6日 Blog アップロード